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朝食欠食について

みなさんは朝食は召し上がっていますか。

太りたくない。ぎりぎりまで寝ていたい。朝食を作る時間がない。ご飯を炊いて、味噌汁を作って、更におかずまで作るなんてできない。1日1食または2食が体に合っているいるし健康にも良いと聞いたことがある。様々な理由があるなかで朝食を召し上がっていない方もいると思います。日本人の欠食率は年齢層によって差があり、若年層の欠食率は高く、年齢を重ねていくと欠食率は低くなる傾向が見受けられます。今回は、朝食を食べるメリット、デメリット、朝食を食べるには、などを紹介したいと思います。

                         出典:厚生労働省「平成30年国民健康・栄養調査結果」

目次

朝食を食べるメリット

朝食を格安で提供してる小学校・大学が複数存在しているのをご存じでしょうか。小学生から大学生を含め若者の朝食の欠食率は高い傾向にあり、学力、運動能力の低下が心配されています。朝食を食べることで、「朝食を食べる習慣が身につき、生活リズムを整えることができる」「朝食を食べることで脳と体にエネルギーを摂ることができ、授業に集中できる環境を整える」といったよいことがたくさんあります。朝食を食べるメリットを調べてみましょう。

・エネルギー源や栄養補給

脳や臓器は寝ている間も活動し、エネルギーを消費しています。それなのに朝食を食べないと、動くためのエネルギーが不足してしまい、カラダが重く感じたり、だるさや疲労感が残りやすくなったりと学業と仕事のパフォーマンスが低下してしまいます。朝食をしっかり食べることが、1日を元気に過ごす活動源になります。

・生活リズムが整う

睡眠や体温などの体内リズムは、体内時計によって調整されています。不規則な生活や昼夜関係ない仕事の方は体内時計のズレが生じて、睡眠リズムがうまくとれなかったり、カラダに不調が表れやすくなると言われています。 ヒトの体内時計は約25時間程度で、地球の周期である24時間と1時間ほどのズレがあります。これをリセットするのが、朝日を浴びることや朝食を摂ることとされています。朝はカーテンを開けて朝日を浴び、朝食とって体内時計をリセットしましょう。

・学力、学習習慣、運動能力、体力の向上

朝食を食べないと、脳のエネルギー源であるブドウ糖が不足して、イライラしたり、集中力が続かなくなったりする原因の一つとなってしまいます。集中力をアップさせるためには、脳のエネルギー源となるごはんやパンなどの炭水化物をしっかり摂りましょう。

・排便習慣が身につく

便秘の予防には、食物繊維の摂取を心掛けるなどの対策のほかにも、朝食を食べて規則正しい食生活を心掛けることが大切です。朝食を食べると、腸が刺激されて排便しやすくなります。朝に便通があると、1日スッキリ過ごせますよね。

・心の健康に繋がる

幸福度が高い人たちは「健康状態」に加えて「家族と過ごす時間」が重要だと考えている人が多いことも分かりました。特に子どもは食生活の基礎が決まる時期。親子で調理を一緒にすることは、子どもの脳の発達を助けることも知られています。例えば、お休みの日に親子で朝食の1品を一緒に作ることで子どもの心の発達によい影響を受けるようです。このような経験によって幸せを感じて育つことでも、大人になってからも「食」や「家族と過ごす時間」を大切に思う土台ができていくのかもしれません。

・生活習慣病、肥満の予防

朝食を摂らないことで太りやすくなり、内臓脂肪をためこんでしまうと糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクが高まってしまいます。また、朝食をとらないことで血圧が上がりやすくなり、脳卒中や脳出血のリスクが上昇するという報告もあります。お腹まわりが気になってきている方こそ、朝食をしっかり食べることが大切と言えます。

朝食を食べないデメリット

・集中力や記憶力の低下

睡眠中に低下した体温を上昇させ、体を目覚めさせるのに朝食は欠かせません。朝食を抜くとうまく体温が上がらず、エネルギー代謝の低い状態が持続することになります。そうした状態で仕事や勉強に取り組んでも、思うようなパフォーマンスは発揮できないでしょう。また、朝食を抜くと、脳の活動に必要なエネルギーが不足します。脳の主なエネルギー源である炭水化物(ブドウ糖)は体内に大量に蓄えておくことができません。食事から炭水化物(ブドウ糖)を補給しないと、脳はエネルギー不足の状態になり、集中力や記憶力の低下につながります。朝から頭が冴えた状態でフルに活動するには、朝食をしっかり摂ることが大切です。

・血糖値の急変動が起きやすくなる

朝食を欠食すると昼食後だけでなく夕食後の血糖値も高くなります。
これは、インスリン分泌の反応が低下することと、絶食期間が長くなってしまったため増えた遊離脂肪酸がインスリンの働きを妨害することが原因です。そのため、1日を通して血糖値が上昇しやすくなり、HbA1c値の悪化にも繋がります。さらに高血糖は血管を傷付ける原因となります。血管が傷付いても自覚症状はありませんが、糖尿病の合併症(神経障害、網膜症、腎症)が出てくるのが怖いところです。血管を守ることは、合併症予防の上でとても大切なことなので、できるだけ欠食は避けましょう。

・自律神経が乱れやすくなる

免疫力や心身の安定に欠かせない“自律神経”。興奮系の交感神経と鎮静系の副交感神経で成り立ち、この2つがバランスよく働いていれば、心身ともに健康な状態が保てます。実は、この“自律神経”と“食事”には深い関係があります。普段から食材や食べ方など少し気を付けるだけで、自律神経を整えられるのです。ポイントは“血糖値”と“腸”。血糖値が乱高下すると交感神経を刺激しやすく、神経細胞が集まる腸が不調になると自律神経が乱れます。

・筋肉量の減少

朝食を食べない状態が続くと生活習慣病の前段階であるメタボリックシンドロームや、運動器の障害で移動機能が低下するロコモティブシンドローム、加齢に伴い通常以上の筋肉減少が生じるサルコペニアにつながる危険性があることが知られています。健康寿命を延ばすためにも、朝食にたんぱく質を取り入れて、栄養バランスの取れた食事を食べましょう。

・太りやすくなる

単純に摂取カロリーが減るので、朝の食事を抜くとダイエットにつながると考える方もいるかもしれません。しかし、実際には朝食抜きは痩せるどころか太りやすくなります。朝食を抜くと、前日の夕食から当日の昼食までの間に何も食べないことになり、食事の間隔が空き過ぎてしまうからです。その結果、空腹時に食事をすると通常より多く食べてしまいがちになりますね。また体は次に食べ物が入ってきたときによりエネルギーを蓄えようとするため、太りやすくなってしまいます。

・便秘になりやすくなる

便秘で悩んでいる方もいるかと思いますが、朝食を抜くと便秘になりやすいのをご存じでしょうか?朝食を食べると、腸のぜん動運動が促され、スムーズな排便につながります。一方、朝から何も食べないと大腸のぜん動運動が鈍くなり、便秘になります。便秘気味の方で朝食抜きが習慣になっているのなら、それが便秘の原因になっている可能性は否定できません。スムーズな排便を促すには、朝食を摂るのがおすすめです。また、朝食抜きで昼食を食べると、食後の血糖値が上がりやすいともいわれています。血糖値が急激に上がると、インスリンが過剰に分泌されて、余分な糖が脂肪として体内に蓄えられるため、体脂肪の増加につながるのです。

朝食を食べるには

朝からご飯を炊いて、お味噌汁を作って、お魚を焼いて、サラダを作るなんてことをしたら、時間が足りません。1日でリタイヤしてしまいます。

最初はできるだけ、手間と時間をかけずに朝食を食べる機会を増やしましょう。お休みの日に多めのご飯を炊いて、1食分ずつ小分けにして、冷凍しておくと食べたいときに電子レンジで温める状態にしておけば、手間が省けます。今はご飯もお味噌汁もインスタントがあります。何個か購入して、ストックしておくのもよいでしょう。これらは食べるまでの工程が1つ(温めるやお湯を入れる)なので、時間も短くて済みます。バナナ、ヨーグルトを食べたりするところから始めてみても良いでしょう。

他にも、おにぎりやパンなど、食べやすいものからでOKです。まずは朝食を食べる習慣をつけていきましょう。朝食を食べようと思い始めることが一歩前進で、そこから、食べようと行動していることがすばらしい行動力です。

既製品(パックご飯・インスタント味噌汁)も良いですが、費用が掛かってくるのと、種類も限られてきてしまいます。ご飯を作ることに興味がでてくれば、自分で作ってみてはいかがでしょうか。いきなり凝った料理でなくても大丈夫です。ご飯を炊く、味噌汁を作ってみるところから始めてみましょう。旬な食材を使用すれば季節を感じることもできますね。

まとめ

私たちの基本的な生活習慣として、食事、睡眠、運動の3つがあります。1度身についた習慣を変えるのは大変ですが、新年度から心機一転気持ちを切り替えて、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

1食を抜くことは、内臓を休ませることができる、体脂肪を燃焼させることができる、若返り遺伝子(サーチュイン遺伝子)を活性化することができるなどのメリットもありますが、栄養不足のリスクやエネルギー不足、基礎代謝の低下などデメリットの方が多いかもしれません。朝食はしっかり食べて、昼食、夕食は軽めにする。質の高い食事を摂る(お腹を満たすだけの食事はやめる。良質な食材を選ぶ。余計な食品添加物を避ける。など)と心も体も元気になりますね。

朝食を摂ると、たくさんのメリットを受けられそうですね。なかなか朝に起きられないという方も、朝食を食べて生活リズムを整えることで、体内リズムが整い、朝もスッキリ起きられるようになるかもしれません。まずは朝に10分早く起きてみて、簡単な朝食から始めてみませんか?

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